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TECHNOLOGY INFORMATION
技術情報
2019.9.15
研究開発
平滑ニッケルめっき上の超高光沢銀めっきについて
平滑ニッケルめっきとは
平滑ニッケルめっきとは、表面に凹凸のない、非常に平滑なニッケルめっきです。
平滑ニッケルめっきは表面に凹凸がほとんどありませんので、光沢ニッケルめっきよりもさらに光沢度が高くなります。
その上に超高光沢銀めっきをつけた場合の粗さ、光沢度のデータを公開致します。
平滑ニッケルめっき上の超高光沢銀めっきの特徴
■表面状態
めっきの厚さは両方とも同じです。
ニッケル(2um)/パラジウム(0.018um)/金(0.0035um)/超高光沢銀(2.5um)
(1番目の写真=平滑ニッケルめっき、2番目の写真=普通ニッケルめっき)
外観からも分かるように、普通ニッケルめっきは銀めっきをつけても引目が残っていることが分かります。
一方平滑ニッケルめっきをつけた方では引目はほとんど目立ちません。


■表面粗さ
次に接触式表面粗さ計での表面粗さを測定したグラフを示します。
(1番目の写真=平滑ニッケルめっき、2番目の写真=普通ニッケルめっき)
平滑ニッケルめっきを下地にすると、普通ニッケルめっきを下地にした場合より凹凸が少ないことがわかります。

断面がどのようになっているか、観察してみました。
普通ニッケルめっきだと、素材の凹凸はそのままで、銀めっきにも凹凸ができていることが分かります。
平滑Niめっきでは、素材の凹凸をフォローせず、上面は平滑です。
よって銀めっきも凹凸なく平滑です。

粗さを数値で表すと、以下のグラフのようになります。
普通ニッケルめっきが下地の場合はRa 0.1130μmであるのに対し、
平滑ニッケルめっきが下地の場合は0.0438μmと、半分以下の粗さです。


■光沢度
超高光沢銀めっきまでつけた場合の光沢度を比較してみます。
表面の凹凸が小さい分、平滑ニッケルめっきを下地にした方が光沢度も高くなっています。
超高光沢めっきは光沢度が1.8~なので、普通ニッケルめっきでも超高光沢めっきと呼べるのですが、
より光沢度が高いものが必要である場合は、下地に平滑ニッケルめっきをつけることが有効です。
まとめ
平滑ニッケルめっきを下地とした超高光沢銀めっきは、以下の特徴があります。

①外観は、引目がほとんど目立たず、非常に平滑な表面状態である。
②粗さは、普通ニッケルめっきが下地の場合より、Raは半分以下である。
③光沢度は、普通ニッケルめっきが下地の場合1.8なのに対し、2.0以上である。

平滑ニッケルめっきは、より高い光沢度が求められる超高光沢銀めっきの下地として有効であることが確認できました。

平滑ニッケルめっき上の超高光沢銀めっきにつきましては、少量試作を承っております。
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