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TECHNOLOGY INFORMATION
技術情報
2019.10.14
めっきの基本
アルミニウムへのめっき
アルミニウムについて
アルミニウムは良好な熱伝導性、電気伝導性を持ち、軽量で加工性に優れています。
酸にもアルカリにも溶ける両性元素金属ですが、空気中では緻密な酸化被膜を生成するため、耐食性にも優れます。

また、さまざまな元素(マグネシウム、銅、ケイ素など)を混ぜて合金とすることで特性を変化させることもできます。
日用品から航空機まで、幅広い用途で使用されています。
アルミニウムにめっきをする目的
アルミニウムは上記のような特性を持っているので、あえてめっきをつける必要はないのではないか?と思われるかもしれません。

アルミニウムは強力な酸化被膜を持っているからこその、扱いづらさがあるのです。

①アルミニウムの酸化被膜は電気を通しにくい
フレッシュなアルミニウムは電気をよく通すのですが、表面の酸化被膜は電気を通しにくい性質があります。

②酸化被膜があることで、半田がつかない
どの金属にも言えることですが、表面が酸化していると半田をつけることができません。
アルミニウムの酸化被膜は強力なので、なおさら半田はつきません。

一般的に、半田がのりにくい場合はフラックスを使用しますが、強酸性のためアルミニウムそのものに
ダメージを与える可能性があります。

そこで、酸化被膜を除去してめっきをつけることで、常に導電性のよい状態にすることができ、
また、半田濡れ性のよいめっきをつけることで、問題なく半田をつけることができるようになります。

めっきをつけることで、アルミニウムにしかない特性を生かしつつ、扱いづらさを克服することができるのです。
アルミニウムにめっきをつける方法
アルミニウムにめっきをつけるには、前処理が非常に重要になります。
前処理は以下の順番で行われます。

①脱脂
表面の汚れを取り除きます。

②エッチング
強アルカリの液で表面の酸化被膜を取り除きます。
また、表面を荒らします。荒らすことで、めっきの密着性が向上します。

③スマット除去
アルミニウムに他の元素が入っている場合、上記のエッチングでは取り切れません。
そこで、そういった元素(スマット)を取り除くために、酸性の液に浸漬させます。

④ジンケート(亜鉛置換)
エッチング、スマット除去を行うことで、アルミニウムのフレッシュな表面を出します。
亜鉛が含まれる処理液に浸漬させることで、アルミニウム表面に亜鉛が置換し、アルミニウムの
表面の酸化を防ぎながら、他の金属をめっきすることができるのです。

⑤ジンケート剥離
一度ジンケートを行っただけでは亜鉛が均一につきません。そこで、一度硝酸で剥離します。
硝酸だとアルミニウムも溶けてしまうのでは?と思われるかもしれませんが、濃度の高い
硝酸ではアルミニウムは溶けません。さらに一度目のジンケートによってアルミニウムと
亜鉛の間で合金層ができるので、溶けないのです。

⑥ジンケート2回目
そして再度、ジンケートを行います。こうすることで薄く均一な被膜が析出します。

⑦めっき
電解めっき、無電解めっきをつけることができます。
目的に応じた金属皮膜をつけることで、アルミニウムだけでは不十分であった特性を補うことができます。
まとめ
アルミニウムは非常に優れた特性を持つ金属です。
めっきをすることで、さらにその特性を有効活用することができます。


アルミニウムの活用が期待される分野は多くあります。
輸送機器分野では、二酸化炭素排出量削減のため、軽量化を目的として使用量が増えています。
電子機器分野でも、電気伝導体として銅が多く使われていますが、低コスト化を図るため、アルミニウムに転換され始めています。

今後、より多くの分野で活用するにあたって、持っている特性を生かす、表面に新たな特性を
付与するためにめっきをつける用途は増えると考えられています。



メテックでは、アルミニウムへのめっき試作を承っております。
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