高硬質銀めっきとは、通常の銀めっきよりも被膜が硬い銀めっきです。
粒子が細かく、光沢がある外観をしています。
以前にも高硬質銀めっきについてご紹介していますので、こちらの記事もご参照下さい。
https://www.metek.co.jp/blog/1524/
今回は、めっきの外観と実際に測定した硬度について、情報をご提示致します。
高硬質銀めっきは粒子が細かく、非常に光沢のある外観をしています。
定規を反射させると、印字がはっきりと見えます。
他の銀めっきと比較してみます。
無光沢銀めっきです。
白く、光沢のない外観をしています。
工業用の銀めっきといえば、だいたい無光沢銀めっきを指します。
半光沢銀めっきです。
反射したものが白くくもって見えます。うっすらと光沢がある感じです。
高硬度銀めっきは他の銀めっきと比べて光沢があり、装飾用としても用いられます。
硬度測定には、ビッカース硬さ測定器を使用します。
測定方法は、めっきをつけたサンプルに既定の重さでダイアモンドの圧子を押し付けます。
めっきの上についた圧子の跡とかけた重さを計算し、硬さを算出します。
実際の測定画面はこのような感じです。
では、銀めっきの硬度はどの程度なのでしょうか。
素材の銅板、無光沢、半光沢の銀めっきと比較します。
素材の銅板は88Hvです。
無光沢、半光沢銀めっきは100Hv前後に対し、硬質銀めっきは180Hvを超える硬さを示しています。
添加剤を調整することでさらに、200Hvに近い硬さを持たせることも可能です。
高硬質銀めっきは、一般的な銀めっきの2倍の硬さを持っていることがわかりました。
硬くて光沢のある滑らかな被膜ということは、摩耗しにくいと言えます。
高硬質銀めっきは、リードピンや挿抜部品など、耐摩耗性の求められる部分に最適です。
もちろん銀めっきなので、電気伝導性や熱伝導性は良好です。
高硬質銀めっきつきましては、少量試作を承っております。
ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。