光沢錫めっきはその名の通り、光沢のある錫めっきです。
光沢のあるニッケルめっき、銀めっきとも少し違った色味の外観をしています。
主に装飾用に用いられます。
今回は、光沢錫めっきについてご紹介します。
わかりやすいように、無光沢錫めっきと比較しましょう。
無光沢錫めっきは光をほとんど反射せず、定規のマス目も表面に映りません。
光沢錫めっきは非常に光沢があるため、定規のマス目もはっきりと映り込んでいます。
なぜ同じ錫めっきなのにこれほど光沢に違いががあるのかといいますと、
表面の粒子形状に違いがあるからです。
粒子を確認するため、SEM観察を行いました。
上の画像のように、無光沢錫めっきはごつごつとした塊が集まったような粒子形状をしています。
光がこういった粒子にぶつかると、乱反射してしまうため光沢がありません。
一方、光沢錫めっきにはそういった塊は見られません。
これは粒子1つ1つが非常に小さいため、粒子の境目がほとんど見えないのです。
粒子が緻密で非常に平らな表面なので、光がきれいに反射し、光沢がある外観になります。
光沢錫めっきについてご紹介しました。
非常に光沢があり、錫ならではの色味を持っています。
アレルギーの心配があるニッケルめっきの代替として、装飾向けに有用です。
ただ、錫めっきに付き物のウィスカーが発生しやすいため、電子機器材料には不向きです。
光沢錫めっきにつきましては、少量試作から承っております。
ご質問、ご要望がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。