カラーアルマイトは、アルミニウムの表面を電気的に処理して丈夫な酸化皮膜をつくり、その皮膜にある微細な孔へ染料や金属成分を浸透させて着色する技術です。
この加工により、アルミは美しい色合いを持つだけでなく、傷やサビに強くなり、耐久性が大きく向上します。デザイン性と機能性を両立できるため、幅広い製品に利用されています。
1.脱脂
表面の汚れを除去し、清浄な面を出します。
2.陽極酸化(アルマイト処理)
アルミニウムを硫酸などの電解液に浸し、電流を流すことで、表面に微細な孔を持つ酸化皮膜を形成します。
3.着色
形成された酸化皮膜の孔に、染料や金属成分を浸透させて色を付けます(染色・電解着色)。
4.封孔処理
酸化皮膜の孔を閉じることで、色落ちを防ぎ、耐食性をさらに高めます。
・強い耐食性
アルマイト処理を行うことで酸化被膜が厚くなり、耐食性が向上します。
サビに強く、屋外使用にも適しています。
・硬度が高い
また表面も硬くなるので、傷がつきにくく長期間美しさを保ちます。
・アルミの特徴を維持
アルミ本来の軽さと強度を保ちます。ただし酸化被膜は絶縁体のため電気伝導性は低下します。
・様々な色、質感を付与することができる
染料さえあれば、どのような色でもつけることができます。処理前に表面を荒らしたり、研磨したりすることで
光沢の有無、質感を変化させることも可能です。
・色が取れにくい
塗料などとは違って色を被膜内部に浸透させるため、色が取れにくく耐久性が高いです。
またアルミならではの美しい金属光沢をもったまま着色することが可能です。
・精密機器部品
カメラの筐体やレンズリングなど、外観の美しさや耐久性を求められる部品に使用されています。
・航空、自動車部品
軽量で高強度なアルミの特性を活かし、耐食性向上の目的で採用されています。
・建築材料
外装パネルやサッシなど、屋外環境での対候性が必要な部材に使用されています。
・工業デザイン製品
オーディオ機器など、金属の質感を生かした美しい仕上がりを求められる製品に最適です。
カラーアルマイトは、アルミニウム素材に対して様々な色をつけることができる技術です。
また金属特有の質感を活かした着色が可能です。
カラーアルマイトの被膜は耐久性が高く、硬いので傷がつきにくいことも特徴です。
デザイン性と機能性を両立でき、幅広い分野の製品に使用されています。
こちらは学研のメタルキット「ヘラクレスオオカブト」と「ギラファノコギリクワガタ」にカラーアルマイトの処理をしたものです。
商品の詳細は
こちらから。
とても鮮やかな発色で、見ていてインパクトのある外観をしています。
アルミニウムへの表面処理につきましては、ジンケート処理後に電解・無電解めっきを施す方法もあります。
詳しくはこちらの記事
「アルミニウムへのめっき」をご参照ください。